平熱が低い人は感染症にかかりやすい?!理想の平熱とヒートショックプロテイン(HSP)の関係!

平熱が低い人は感染症にかかりやすい?!理想の平熱とヒートショックプロテイン(HSP)の関係!

平熱の体温計

あなたは、自分の平熱を知っていますか。

健康な人の平熱は、36.5~37.1度だといわれています。

体温は、免疫細胞と大きな関係があります。

平熱が低い人は、さまざまな病気にかかるリスクが増えてしまうといわれています。

健康でいるためには、日頃の平熱を一定のラインに保つことが大切です。

そこには、ヒートショックプロテイン(HSP)の力が必要になってきます。

伊勢香里

この記事は伊勢香里(57歳)が執筆しました

人気女性誌の元読者モデル

美と健康について好奇心旺盛で、いつのまにかストレピアの虜に!無理をしすぎず、頑張りすぎず、日常生活で若さと美しさを育んでいくためのお役立ち情報を発信していければと思っています。

1.平熱を36℃台に保つ重要性!ヒートショックプロテイン(HSP)入浴法で可能に!!

温泉

健康的な人の平熱は36.5℃~37.1℃だといわれています。

平熱が36℃以下の人は低体温と呼ばれ、近年増えているといわれています。低体温は、体が冷え、血流が悪くなっている状態です。そのままにしておくと、自律神経失調症やアレルギー、便秘や肥満など体のさまざまな不調や、病気につながる恐れがあるため、気をつける必要があります。

低体温にならないために、健康的な平熱を維持するには、体を温めることが必要です。

体を温めることで、深部体温が上がり、低体温の改善、そして、健康的な平熱へとつながります。

しなびたレタスを50℃のお湯に浸すことで、シャキッと元気になるのをご存じでしょうか。

これは、レタスに熱ストレスを与えることにより、ヒートショックプロテイン(HSP)が増加し、酸化を防御し、鮮度が蘇ったためです。

これは、私たちの体にもいえます。

加温する=ヒートショックプロテイン(HSP)を増やすことで、健康的な平熱へと導き、健康へとつながっていきます。

まずは、生活の中で、一番身近な入浴を工夫してみましょう。

ヒートショックプロテイン(HSP)入浴法

40℃で20分。41℃で15分、42℃で10分を目安に、ゆっくり湯船に浸かりましょう。炭酸系の入浴剤を使用すれば、40℃で15分くらいでも大丈夫です。

低体温の人は、平熱プラス1.5℃を意識した入浴を、毎日1週間ほど継続することで、基礎体温が正常な値になるといわれています。改善されれば、週に2回ほど取り入れることで、健康的な平熱の維持へとつながるはずです。

2.平熱と年齢の関係には、ヒートショックプロテイン(HSP)の影響が?!

座っている親子

平熱は、一般的には、わきの下で測った温度を指すことが多く、日本人の平均体温は36.89℃といわれていますが、人によって、かなり幅があるのも特徴です。

年齢的にみると、子どもの平熱はやや高く、高齢者はやや低めです。乳幼児では平均37℃台で、年齢が上がるごとに少しずつ下がり続け、10歳くらいで一定の値に落ち着きます。そして、高齢になると再び低下してきます。 

平熱が下がってくるのは、50歳を過ぎた頃からといわれています。加齢にともない体温が低下するのは、年をとるにつれて起こる筋肉量の低下や脂肪量の増加などにより、体のさまざまな機能が衰えることで、代謝が低下するためです。

また、私たちの体を温めることで増えるヒートショックプロテイン(HSP)も、加齢とともに減少するため、ここにも低体温の原因があるのかもしれません。

若い頃の平熱をそのまま今の平熱だと考えていると、実は思っていたよりも平熱が低かったということもあるのです。

歳を重ねても健康でいるためには、若い頃よりも、もっと、加温を意識した生活が必要になってきます。すなわち、ヒートショックプロテイン(HSP) を体の中に増やす生活が大切になってくるのです。

3.平熱が低い人は病気になりやすい?!体温と免疫、そしてヒートショックプロテイン(HSP)!

ウイルス

私たちの体には、病気から体を守るための免疫機能が備わっています。免疫力が低下すると、コロナやインフルエンザなどの感染症や風邪にかかりやすくなります。

この免疫細胞が正常に働ける体温は36.5℃で、体温が上がると、免疫力も上がるといわれています。私たちの体を流れる血液の中には、白血球などの免疫細胞が、体に侵入したウイルスや細菌を退治するためにパトロールしています。体温が上がることで、血液の流れがよくなり、この免疫細胞の動きも活性化されるため、免疫力が高まります。

体温が1℃上がると、最大5倍~6倍も免疫力が上がり、逆に1℃下がると、免疫力が30%下がるといわれています。病気になったときに発熱するのは、体が体温を上昇させることで免疫細胞を活性化させ、病気と戦う力を上げようとしているからです。

このように免疫機能と体温には深い関わりがあります。

平熱が低いと、免疫細胞が働きにくくなり、免疫力が下がってしまうため、平熱を36℃台に保つことは、私たちの健康にとって、とても大切になってきます。

入浴や運動で平熱が上がると、ヒートショックプロテイン(HSP)も増え、免疫細胞の働きを強化したり、乳酸の発生を遅らせるなどの力があります。

ヒートショックプロテイン(HSP)自体には、細菌やウイルスを排除する作用はありませんが、他の免疫細胞の免疫力を増強する作用があるため、体内のヒートショックプロテイン(HSP)が増えることで、結果的に細菌やウイルス等を排除してくれることにつながっていきます。

体の中にヒートショックプロテイン(HSP)を増やすことは、私たちの身体にとって、とても大きなメリットがあるのです。

4.平熱=基礎体温を上げる、ヒートショックプロテイン(HSP)を増やすには!

運動をする女性

平熱を上げるのに大きな影響力がある、ヒートショックプロテイン(HSP)。

年齢とともに減少する、ヒートショックプロテイン(HSP)を体の中に増やすには、入浴以外にも、いろいろな方法があります。

若い頃に比べ、年齢を重ねると、活動量も減ってきてしまいます。

日頃から適度な運動をすることは、筋肉量の増加を図るだけでなく、ヒートショックプロテイン(HSP)を増やすことにもつながります。ヒートショックプロテイン(HSP)を増やすには、とくに、有酸素運動が効果的です。

有酸素運動とは、筋肉に弱い負荷がかかり続ける運動で、長時間、続けられるトレーニングをさします。酸素と糖や脂肪を使ってエネルギーを作りだすため、有酸素と呼ばれています。ウォーキングやジョギング、サイクリング、スイミング、エアロビクスなどがあります。

これらの運動を、1日30分程度、2週間継続すると、ヒートショックプロテイン(HSP)は効果的に増加するといわれています。

食事だけで、ヒートショックプロテイン(HSP)を増加させるのは難しいですが、入浴や運動とあわせて、体を温める根菜類(にんじん、ごぼう、大根など)や、香味野菜(ニラ、ニンニク、生姜など)を摂ることも、有効的です。

また、体内のアミノ酸や糖質を熱エネルギーに変えるには、ビタミン(B1、B2)、ミネラル(亜鉛、鉄、セレンなど)などが必要です。

入浴や運動そして日常生活を少し工夫し、気にかけることで、ヒートショックプロテイン(HSP)を増やすことは可能です。

5.平熱を知って自分の健康を知る!ヒートショックプロテイン(HSP)を意識した生活を!(まとめ)

平熱を意識して健康そうな女性

体温は、血圧と違い、急激な変化が少ないため、私たちの体の健康状態を知るうえで、とても重要です。平熱が低いからと、そのままにしておくのは禁物です。理想の平熱になるように、日常生活を意識しましょう。

加齢だけでなく、ストレスも、平熱を下げることに影響します。

ストレスを強く感じる生活を続けていると、筋肉が痩せ、体温の低下へとつながります。また、ストレス過多になると自律神経が乱れ、免疫機能が正常に保てなくなります。健康的な平熱を保ち、免疫力アップを目指すには、ストレスは大敵なのです。

適度な運動には、ヒートショックプロテイン(HSP)を増やし、体温を上げる効果があるのと同時に、セロトニンやエンドルフィンなどのリラックス効果や精神安定効果、そして、ストレス解消に役立つ物質を分泌させる効果も期待できます。運動は、自律神経のバランスを整えることにも役立つため、ウォーキングやジョギングなど身近で取り入れやすいものから、是非始めてみましょう。

まずは正確に自分の平熱を把握することが大切です。

平熱を測るときには、体温が上がる食後や運動後を避けて、食前や食間、運動前に測るようにしましょう。

平熱を正しく把握するには、それぞれの時間帯の体温を測定し、把握しておくことが大切です。1日の中で、起床時、午前、午後、夜の計4回体温を測るのが理想ですが、忙しい方は、起床時、夜の2回の計測でも大丈夫です。

自分の平熱を知っておくことは、病気のサインを見逃さないために大切なことです。病気の予防、そして、健康を維持するためにも、日頃からヒートショックプロテイン(HSP)を増やすことを意識し、健康的な平熱を維持する生活を心がけましょう。