メラニンとお肌、そしてヒートショックプロテイン(HSP)!美肌でいるために必要なこととは?!
紫外線が気になる季節、メラニンという言葉をよく耳にします。
メラニンというと、シミを作るイメージが強く、私たちのお肌には不必要なイメージですが、実は、お肌にとって、必要な存在です。
しかしながら、メラニンが増えすぎると、私たちの身体にとって、よくないのも事実です。
太陽から注がれる紫外線、年齢を重ねることで乱れるホルモンバランス。
これらを補い、メラニンを増やし過ぎないためには、ヒートショックプロテイン(HSP)の力が必要になってきます。
1.メラニンの過剰生成は肌トラブルの原因に!ヒートショックプロテイン(HSP)70が抑制に!!
私たちの肌の色は、主にメラニンの量によって決まり、メラニンが多くなるほど色が濃くなります。
メラニンは本来、紫外線が真皮に到達するのを防いで、正常な細胞を紫外線から守る働きをしています。しかし、強い紫外線を浴びるなど、メラニン色素が過剰に生成されると、シミやそばかすなどの原因になったり、ガンの原因にもなる恐れがあります。
ヒートショックプロテイン(HSP)のうち、ヒートショックプロテイン(HSP)70は、ダメージで異常を起こしてしまった状態を、一度分解して正常に戻す働きがあり、リフレッシュしたお肌に生まれ変わる手助けをしてくれます。また、コラーゲンの生産性を持続させてシワを防ぎ、シミの原因となるメラニンの生成を抑制する働きもあります。
ヒートショックプロテイン(HSP)70は、体のさまざまな場所にあるのですが、お肌では、特に表皮に多くあることが分かりました。この表皮は、体の外側に位置するため、紫外線ダメージを最も受けやすい場所です。紫外線は、表皮にあたると炎症反応を引き起こし、内側にある真皮にまでダメージを伝えてしまいます。表皮にあるヒートショックプロテイン(HSP)70が、この炎症反応を抑え、真皮へのダメージを減らしてくれるのです。
メラニンの生成を刺激するものには、紫外線のほかに、女性ホルモンや副腎皮質刺激ホルモンなどがあります。妊娠期に肝斑ができやすくなるのは、女性ホルモンの影響であるといわれています。
2.メラニンはお肌を守る大切な存在?!
メラニンとは、お肌や毛髪、瞳の色を構成する黒色の色素のことです。皮膚にメラニンが多く含まれると、お肌は黒く見えます。
紫外線を浴びたり、ホルモンバランスが乱れたりなど、さまざまな要因によってメラノサイトが刺激されると、メラニンが生成されます。
生成されたメラニンは、お肌を紫外線から守りながら、お肌のターンオーバーで、表皮の一番表面の部分へと移ります。表皮の表面へ移動したメラニンは、通常は、お肌のターンオーバーによって、そのまま外に排出されます。メラニン=シミというイメージがあり、よくない印象ですが、実は、紫外線を吸収し、紫外線から、お肌を守るという大切な役割があります。
メラノーマをはじめとする皮膚がんの発生率は、白色人種が高く、黒色人種は低く、日本人などの黄色人種はその中間になるといわれています。これは、白色人種の皮膚にメラニン色素が少ないためなのです。
3.メラニンと紫外線、ヒートショックプロテイン(HSP)が紫外線ダメージを予防!
シミのもとメラニンの沈着を防ぐには、メラニンを過剰に作らせないことが重要です。そのためには、まず、紫外線の強い刺激を受け続けないように気をつける必要があります。
過度の日焼けは、シミやしわなどの肌トラブルだけではなく、体全体の免疫力の低下にもつながります。
紫外線対策
紫外線対策として、まず思い浮かべるのは日焼け止めです。日焼け止めは、塗ってから、お肌に浸透するまでに時間がかかるため、出かける直前に塗っても、十分な効果が期待できないことがあります。外出する30分前くらいに、塗っておくのがベストです。
また、日焼け止めは、時間が経つと、汗で流れ落ちたり、タオルや衣類などのこすれで落ちてしまい、効果が薄れてしまいます。こまめに塗りなおすようにしましょう。
日焼け止めのほかにも、日傘や帽子、サングラスなども効果的です。お肌だけでなく、髪や頭皮、そして目も、紫外線ダメージから守るようにしましょう。
サングラス選びのポイントは・・・
レンズは薄い色のものがおすすめです。濃い色のサングラスをかけると、視界が暗くなり、瞳孔が開いてしまうため、目に光が入りやすくなります。UVカット効果のない濃い色のサングラスをつけると、逆に紫外線を取り込んでしまうことになります。
濃い色のレンズは眩しさを感じる場所や状況には適していますが、日常生活では、薄い色でUVカット効果の高いレンズのものがおすすめです。
また、紫外線は頭上から降り注ぐだけではなく、地面からの照り返しによって浴びることもあるため、できるだけ大きなレンズのサングラスを選ぶのもポイントです。
そして、体の中から予防するのが、ヒートショックプロテイン(HSP)です。紫外線を浴び続けると、メラニンの過剰生成により、お肌の表面のトラブルを引き起こすだけでなく、お肌の細胞の奥にあるDNAまで傷つけてしまうこともあり、皮膚ガンを引き起こす可能性もある、こわいものです。
ヒートショックプロテイン(HSP)は、メラニンを抑制し、その傷ついたDNAの修復を促進し、シミやしわの予防に加えて、皮膚ガンの予防にも効果があるといわれています。お肌のトラブルを回避するために、とても大切な働きをし、健康でみずみずしいお肌を手に入れる、大きな味方になってくれるのです。
4.メラニンも紫外線も、適度が有効
悪影響ばかり注目されがちな紫外線ですが、メラニン同様、紫外線をある程度浴びることは、健康を維持するために必要です。紫外線を浴びることで、体内でビタミンDが生成されるためです。ビタミンDは、カルシウムの吸収を促進し、骨の形成や筋力を高める効果が広く知られていますが、その他にも、ガンや感染症、糖尿病などの予防にも効果があるといわれています。
ビタミンDは食事から摂取できますが、食事だけから必要量を摂るのは難しく、1日に必要なビタミンD(1日400-1000単位、10-25μg)の半分以上を、紫外線でつくられるビタミンDに依存しているのが現状です。
どれくらいの紫外線の量が必要かは、季節や場所、時間帯によって変わりますし、また、皮膚のタイプによっても異なるため、難しいところではありますが、おおよそ1日に必要な日光照射時間は、夏であれば15〜30分程度だといわれています。
メラニンも紫外線も、過剰に摂りすぎることは控えなければいけませんが、適度な量は,体にとって必要なのです。
5.メラニンを摂り過ぎないために、ヒートショックプロテイン(HSP)で健康美肌に!
私たちの体にとって必要なメラニンですが、過剰に増えることは防がなければなりません。
そこで、メラニンの抑制に効果があるのが、ヒートショックプロテイン(HSP)です。
ヒートショックプロテイン(HSP)を増やすには、入浴が最適です。
40℃で20分、41℃で15分、42℃で10分を目安に、湯船に浸かることで、体の中にヒートショックプロテイン(HSP)を増やすことができます。
ゆっくりお風呂に浸かる時間がないときは、蒸しタオルを使ってリフレッシュするのは、いかがでしょう。タオルを温め、顔や頭皮にのせて、温めることで、血流促進やリラックス効果だけでなく、ヒートショックプロテイン(HSP)を増やすことができます。
食事面では、ヒートショックプロテイン(HSP)を多く含む肉、魚、大豆等を中心にバランスのよい食生活を心がけましょう。
ヒートショックプロテイン(HSP)は、メラニンの抑制だけでなく、健康や美肌、そして、免疫力アップにもつながり、エイジングケアにおいても要不可欠な存在です。早い段階で意識することで、より一層の効果が期待できるといえます。
6.メラニン抑制のカギ、ヒートショックプロテイン(HSP)70はアスパラプロリンで!
アスパラプロリンは、抗ストレス作用のある食品成分で、ヒートショックプロテイン(HSP)70の発現を促すことがわかっています。
実際、アスパラプロリンを含む食品を摂取すると、血中におけるヒートショックプロテイン(HSP)70遺伝子の発現が増える傾向がみられることが、臨床試験で確認されています。
アスパラプロリンは、出荷時に切り落とされて通常は食べることのないアスパラガスの茎の下位の部分を加熱、酵素処理することで得られるため、アスパラガスを食べても効果はありません。
アスパラプロリンを含む食品を摂取することで、ヒートショックプロテイン(HSP)70を誘発し、メラニンの過剰生成の抑制に効果が得られるのです。
7.メラニンの過剰生成を防ぎ、ヒートショックプロテイン(HSP)で美肌をキープ!(まとめ)
メラニンは、通常は、お肌のターンオーバーによって剥がれ落ちていきます。
たとえば、夏に太陽を浴びると、メラニンが増えて体が黒くなります。いわゆる、日焼けと呼ばれる状態です。黒くなったお肌は、通常、時間が経つにつれて、日焼けした皮膚が剥がれて、最終的には元のお肌へと戻ります。お肌は毎回、このようなターンオーバーを行い、メラニンも排出しています。
メラニンが沈着し、シミなどの肌トラブルになってしまうのは・・・
メラニンの過剰生成
紫外線を浴び過ぎてしまうと、メラノサイトは皮膚を守るため、メラニンを過剰に作ることになります。過剰に生成されたメラニンは、ターンオーバーの際に、排出しきれず、皮膚の中に残り、沈着してしまいます。
ターンオーバーの乱れ
ターンオーバーのサイクルは、ストレスや加齢、ホルモンバラスンスなどによって乱れることがあります。ターンオーバーが停滞することで、メラニンが残り沈着につながります。
メラニンをお肌に増やし過ぎないためには、ヒートショックプロテイン(HSP)の助けが必要です。入浴や適度な運動などで、身体にヒートショックプロテイン(HSP)を増やすことで、メラニンの過剰生成を抑制することができます。
ヒートショックプロテイン(HSP)には、メラニン抑制に効果があるとされるヒートショックプロテイン(HSP)70をはじめ、さまざまな種類があります。
美肌に効果があるのは、ヒートショックプロテイン(HSP)70以外にも、質のいいコラーゲンづくりに欠かせないヒートショックプロテイン(HSP)47。疲労や老化、ストレスで歪んだコラーゲンを、本来の形に修復することで、お肌のハリを高め、シミやたるみを防いでくれます。
ヒートショックプロテイン(HSP)32は、病気や老化の素といわれる活性酸素から守る働きがあります。
身体にヒートショックプロテイン(HSP)を増やし、貯めておくことは、メラニンの抑制だけでなく、免疫力アップや美肌効果など、さまざまメリットがあり、私たちの身体にとって、とても大切な存在だといえます。
紫外線が気になる季節になります。お肌にメラニンを増やしすぎないためにも、身体にヒートショックプロテイン(HSP)を増やし、元気に、そして健康に過ごしましょう!