入浴でヒートショックプロテイン(HSP)が増える?!入浴好きな人の肌が美しいわけ

入浴でヒートショックプロテイン(HSP)が増える?!入浴好きな人の肌が美しいわけ

入浴する赤ちゃん

1日の疲れ、あなたは、どんな方法で解消していますか。
蓄積された疲れは、マッサージだけでは、なかなかとれないもの。
入浴は、そんな疲れた身体を癒し、元気にしてくれます。

さっとシャワーを浴びただけの人と、湯船にゆっくり浸かった人とでは、疲れの取れ方が全然違います。

湯船に浸かるだけで、とても簡単に、美しいお肌と、ストレスフリーな身体を手に入れることができるのをご存知でしょうか。
入浴することで増える、ヒートショックプロテイン(HSP)
このヒートショックプロテイ(HSP)が、いつまでも、美しく、若々しいあなたをサポートしてくれます。

伊勢香里

この記事は伊勢香里(56歳)が執筆しました

人気女性誌の元読者モデル

美と健康について好奇心旺盛で、いつのまにかストレピアの虜に!無理をしすぎず、頑張りすぎず、日常生活で若さと美しさを育んでいくためのお役立ち情報を発信していければと思っています。

1.入浴好きな人のお肌がきれいなのはヒートショックプロテイン(HSP)のおかげ?!

バスローブをまいた女の子

一日の疲れを取ってリラックスできるひととき、入浴。
入浴の温熱効果は、体にとってはストレスになっているのはご存知でしょうか。

とはいえ、このストレスは、普通のストレスとは少し違います。
ストレスという言葉を聞くと、体に悪いものと思ってしまいがちですが、入浴の温熱効果、体温上昇ストレスは、シミやシワを防ぎ、肌の若々しさを保つために役立ってくれる、うれしいストレスだということがわかりました。
その要因になっているのが、「ヒートショックプロテイン(HSP)」の存在です。
ヒートショックプロテイン(HSP)は、体温が上昇することで作り出されるたんぱく質で、細胞の自己修復効果を促すといわれています。

入浴は、身体を清潔にするためや、リラックスするためと捉えられていましたが、少しの工夫で、美肌につながる入浴へと変えることができるのです。

2.お風呂に浸かる、その意義とは

バスタブに入る赤ちゃん

入浴する理由を考えると、大きく、次のことに絞られてくると思います。

1.体を洗う、清潔にする
2.リラックスする
3. 体を温める

以上の3つなら・・・
1.体を洗うだけならシャワーでもできる
2.リラックスしたり、癒される方法なら、入浴以外でもできる
3.冬はわかるけれど、夏は、暑くて湯船に浸かるなんてできない

そう言われるとシャワーだけでも十分!となってしまいそうですが・・・ 入浴の醍醐味は、お風呂!
すなわち、湯船に浸かることで、シャワーでは得られない利点、効果を得ることができます。

最近忙しいから…面倒くさいから…と
入浴をシャワーだけで済ませている人も、もしかして多いのでは?
入浴の際、健康の為にも美容のためにも、湯船に浸かることはとても大切です。

入浴時は10分だけでも湯船に浸かる・・・
これにより、美肌=ヒートショックプロテイン(HSP)を得ることに大きな効果があります。

3.ヒートショックプロテイン(HSP)を増やすためには入浴が一番!
シャワーの人は実は損している?!

シャワーに手をあてている

疲れをとるための入浴法で、最も重要なのは「全身浴で、肩まで湯船に浸かること」だといわれています。

最近、若い人たちの「お風呂離れ」が指摘されています。
入浴時、湯船に浸からず、シャワーだけで済ませてしまう人が増えているのです。
ホテルでもユニットバスの導入が多いため、なかなか、ゆったり肩まで浸かる、というのは難しいのかもしれません。

しかし、シャワーだけの入浴では、体温も十分に上がらず、入浴がもたらす温熱効果がしっかりと発揮されません。体が温まらなければ、血液が循環せず、疲労回復効果も低くなってしまいます。

入浴時、お風呂の温熱によって体が温まると、たくさんの血液が体中を巡るようになります。
温熱効果で血流が増えることで、体の隅々の細胞まで血液が行き渡ります。新陳代謝が活発になることで、体がすっきりリフレッシュするのです。また、お風呂の水圧(静水圧)には、血液循環を促す効果がありますが、シャワーではその効果は望めないのです。

そして何より、シャワーだけの入浴では、美肌を保つヒートショックプロテイン(HSP)を増やすことはできません!
ヒートショックプロテイン(HSP)を増やすのに、一番効率的かつ効果的なのが、体を温めること!
つまり、ヒートショックプロテイン(HSP)をもっとも手軽に増やすことができるのが、入浴、湯船に浸かることなのです。

4.疲れをとる入浴法とは!
ヒートショックプロテイン(HSP)を増やす温度は?!

入浴してリラックスしている女性

1.お湯の温度を調節する
入浴の際、日本人が好む風呂の温度は40度〜42度といわれています。
欧米人の好む38度と比較すると高温ですが・・・
この40度〜42度という温度が、ヒートショックプロテイン(HSP)を増やすのに一番適した温度といわれています。

ぬるめのお湯に入ると…
血圧が低下、内臓が活発になる、筋肉がゆるみ体がリラックス状態になります。

熱めのお湯に入ると…
血圧が上昇し、内臓の働きが弱まります。筋肉が緊張し体は興奮状態になります。

ぬるめのお風呂は、疲れた、食欲がない、眠れないといった「体を休めたい」時にオススメの温度、熱めのお風呂は、朝風呂、目を覚ましたい時、気分が落ち込んだ時など、「気分をシャキッとしたい」時におすすめの温度ということになります。

入浴して、目を覚まそうと思ってお風呂に入ったけれど、逆に眠くなってしまった…という経験のある方は、もしかして、ぬるめのお風呂に入っていませんでしたか?
逆に、疲れを取ろうと思ってお風呂に入っていたのに、熱めのお風呂に入っていたという方は、疲れが取れないばかりか、「もう少し頑張ろう!」という張り切った状態になっていたかもしれません。

5.入浴時間が長いと、入浴効果がなくなる?!
10分の入浴でヒートショックプロテイン(HSP)が!

入浴後に湯冷めしないようにタオルを巻く女性

入浴により、1日の疲れを癒すことで、疲労回復や血行促進にも効果があります。
健康を保つ意味でも、毎日しっかり入浴することは必要です。

ダイエット美容、健康のために半身浴をしたり、入浴時間が1時間以上と、長い方も多いと思います。
しかし、長時間入浴は健康になるどころか、逆効果となってしまうこともあるのをご存知でしょうか。

入浴することで得られるメリットはたくさんありますが、ベストな方法で入浴を行わないとデメリットとなる原因になりかねません。

長風呂(30分以上の入浴)はデメリットのほうが圧倒的に多いのです。

5-1 大量の汗をかくので脱水症状になる

入浴の際、無理をして、長時間、湯船に浸かっていると脱水症状になります。
入浴によって、もしダイエットをされているのであれば注意してください。
これは発汗効果の延長上にある症状。気が付けばフラフラしている場合があります。

5-2 交感神経が刺激され、寝つきが悪くなる

入浴で、湯船にゆっくり浸かって、体がポカポカ温まり、ゆっくり眠れる ・・・入浴には、そんなイメージがあるかと思います。 でも、長風呂となると状況は変わってきます。 熱めのお風呂に入ると、さらに神経が高ぶってしまいます。

[副交感神経]
リラックスした状態のときに働く神経。休息をとっているときや、睡眠中に優位になる。

[交感神経]
カラダを活発に活動させるときに働く神経。ストレスを感じているときなどには交感神経が優位になる。

人間は、体温が下降するときに眠気を感じます
入浴すると、体温や心拍数が上がるため、いったん交感神経が強まり、目が覚めたような感覚になりますが、お風呂から出ると今度は体温が徐々に下降していき、徐々に眠気を感じ、自然に眠ることができるようになるのです。

つまり、交感神経が高ぶった状態が続いていることにより、なかなか眠れなくなってしまうのです。

5-3 お風呂の水圧で体に負荷がかかる

入浴で、湯船に浸かることで体には水圧がかかります。
これは、血行がよくなるということを意味するのですが、実は、心臓にも負荷がかかっています。
入浴が短時間なら、血行促進で良いことなのですが、入浴時間が長くなると、心臓にかかる負荷が大きくなり、よくありません。
入浴関連の死亡事故は1年間に15,000人とも言われており、これに加え致命的とまではいかない入浴関連での事故は相当な数にのぼると推定されます。

5-4 肌の油脂が落ちて肌が荒れる

長い時間、入浴(湯船に浸かる)することで、お肌の表面の油分やセラミドが必要以上に流れてしまいます。
そうなると、角質層が水分を保つことができなくなってしまいます。すなわち、お肌がカサカサになってしまうのです!

5-5 ヒートショックプロテイン(HSP)を増やすのに、長い入浴時間は必要はありません。

お湯の温度42℃で入浴10分、41℃で入浴15分、40℃で入浴20分が目安といわれています。
血行促進作用のある入浴剤を使用すると、40℃で入浴15分が目安です。

6.入浴で得られる3つの効果

入浴後にヨガをする女性

入浴には、身体の汚れを落とし、清潔にするほかに、3つの効果があるといわれています。

6-1 浮力によるリラックス効果

お湯の中では浮力がかかり、体の重さが約9分の1になります。
入浴することにより、常に体を支えてくれている筋肉や関節など身体の緊張が緩み、心身に高いリラックス効果が得られます

6-2 温熱による血流促進効果

入浴により、身体を温めるということは、血の巡りを良くしてくれます。
巡りが良くなることで、発汗作用や新陳代謝が活発になり、血液中の老廃物や疲労物質が運び去られます。ドロドロの血液からサラサラな血液へと変わっていくのです。
また、この温熱効果によりヒートショックプロテイン(HSP)を増やすことができます。

6-3 水圧による呼吸の活性効果

お湯の量が多いほど水圧がかかり、肺は空気を取り込もうとします。
そして呼吸が深まり、心拍数が上がります。それによって、血の巡りが良くなり、むくみや冷えの改善に繋がります。

入浴の際、湯船に浸かった時に「ふう〜」とつい出てしまうのは、このためかもしれません。

7.ヒートショックプロテイン(HSP)入浴法で美肌を手に入れましょう(まとめ)

入浴して気持ちよさそうな女性

適温、適時間、湯船につかり、入浴することにより体の清潔を保持するだけでなく、日々のストレス解消や、リラックス効果に、大きな効果が得られます。

そして、なかでも、入浴により、体内のヒートショックプロテインを増やす方法は昨今、大変注目されています。
いわゆるヒートショックプロテイン(HSP)入浴法です。

ヒートショックプロテイン(HSP)とは、傷んだ細胞を修復するという特徴を持ったタンパク質です。
熱ショックタンパク質とも呼ばれ、すべての人間の細胞のなかに、元々あるタンパク質の1つです。
体に熱による刺激が加わったとき、つまり体温の上昇するタイミングで作られる(あるいは増える)ことから、ヒートショック(熱ショック)という名前がつけられています。

免疫力を高める、コラーゲンの生成を増やす、代謝を活発にする、といった健康や美容を促進する効果が期待できるため、近ごろメディアなどで注目されています。

ヒートショックプロテイン(HSP)はストレスを与えることによって、増えると言われています。
具体的には、紫外線を浴びる、適度な運動をする、加圧する、低酸素状態をつくる、加熱するなどのストレスを身体に与えなければ増やすことはできません。

このヒートショックプロテイン(HSP)を日常の生活習慣の中で、増やす方法があります!
日本の入浴習慣、お風呂文化です。
これを利用することで、ヒートショックプロテイン(HSP)を増加させることができるのです。

ヒートショックプロテイン(HSP)入浴法は、とても簡単に実践できます。

40℃〜42℃の熱めのお湯に10分から20分間浸かるだけで補えるのです。
それによって体温を上げることができ、ヒートショックプロテイン(HSP)を増加させやすい状態にします。

入浴後は、熱を逃さないようにてして、10分から15分ほど保温することも大切になってきます。
体の水分をしっかり拭き取り、体が冷えないように衣類を身につけて保温します。
また、この時に水分補給をしっかりすることも大変重要です。
水分補給には、冷たいものを避け、常温、もしくは温かい飲み物をおすすめします。
冷たい飲み物は保温後に飲みましょう。
入浴前後で500mlの水分補給を目安にしてください。

ちなみにこの入浴法でヒートショックプロテイン(HSP)を増やすのは、週に2回程度の割合が最適と言われています。
あまり頻繁にやりすぎると、体が、だんだん熱ストレスを感じなくなってしまうのです。

増加したヒートショックプロテイン(HSP)は1週間ほど体内に残り、その力を発揮します。
ヒートショックプロテイン(HSP)のパワーがピークを迎えるのは、入浴から2日後といわれているので、元気になりたい日、勝負したい日から逆算してこの入浴法を試してみるのもいいかもしれません。

日々の入浴習慣に取り入れて、疲れ知らずの身体にしましょう。

コロナ疲れで、元気がなくなってしまった方にこそ、オススメしたいこの入浴方法。
今日から、このヒートショックプロテイン(HSP)入浴法を取り入れてみてはいかがでしょう。

あなたの入浴ライフが、より有意義になりますように・・・!

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